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~新生『ザスパクサツ群馬』の可能性に迫る!~開幕戦の前半37分、延べ8人が関わった中央突破に可能性を感じた。

2015/03/21

開幕戦の前半37分、延べ8人が関わった中央突破に可能性を感じた。
~新生『ザスパクサツ群馬』の可能性に迫る!~
文:五味幹男

6/11――。
 これは2015シーズンの開幕スタメンに名を連ねた新加入選手の(占める)割合だ。残りの5人についても、昨シーズン39試合出場の小柳、終盤にレギュラーポジションをつかんだ富居を除いた、野崎と青木良、夛田の3人はいずれも半分以下の試合にしか出場していない。最終節に限っていえば出場しているのは富居と小柳のわずか2人しかいない。
 横浜FCを迎えた開幕戦は、スタジアムに足を運んだ過去最高となる1万1198人の後押し、加えて7年ぶりのホーム開幕戦ということもありザスパクサツ群馬が押し気味に試合を進めた。
 しかし、9分に一瞬の隙を突かれて失点を喫してしまう。右サイドで小野瀬に夛田と吉濱がつられてしまい、中島がゴール前に上げたセンタリングを大久保に胸トラップからの反転シュートを許してしまった。
 それでも群馬に気落ちするムードは見られなかった。14分には左コーナーキックを江坂が合わせている。シュートはキーパーに弾かれてしまったが、その後は五分の状況が続いた。
 1点のビハインドで迎えた後半は横浜のペースで始まった。10分までザスパクサツ群馬はほとんど敵陣に入れなかった。15分を過ぎたあたりでようやく押し戻すもそれほど長く続かず再び横浜のペースに。膠着状態を打開すべく78分に永井を投入するもゴールを奪うまでには至らなかった。ザスパクサツ群馬は2015シーズンを黒星でスタートした。
 昨シーズンまでチームを率いた秋葉忠宏監督とともに、平繁龍一、青木孝太、ダニエル・ロビーニョ、エデル、宮崎泰右といった主力選手もチームを去った。開幕スタメンの過半数を超える選手が新加入という状況では、チームづくりの時間は十分ではなかっただろう。左サイドの江坂はドリブルで見せ場をつくり、右サイドの吉濱も質の高いボールを前線に供給した。トップに入ったタンケは前線で起点になれることを証明し、野崎も積極的に裏を狙った。中盤では古巣復帰となった松下が体を張り、アクレイソンがバランス感覚に優れたプレーを披露した。
 個々のポテンシャルは感じる。しかし、チームとしてはまだ「ズレ」があった。野崎とタンケは孤立しがちであったし、江坂のドリブルにももっとフォローが欲しかった。
 その意味では、前半37分に延べ8人が関わった中央突破に可能性を感じた。
 左サイドで江坂が上がったところから小林、松下とボールを戻し、中央のアクレイソンへ。押し上げた夛田が拾い、中央のタンケにくさびのパス。落としたところを吉濱が江坂につないでシュートを放ったシーンだ。松下からアクレイソンへのパスはわずかにずれたが、集中力を切らさなかった夛田が押し上げていち早くフォローしたのも光った。私見ではこの日一番の見せ場だった。惜しくも弾かれたが、あのシュートが決まっていればその後の試合展開もずいぶん違っていたように感じる。
 まずは1点、そして1勝。長いシーズンは始まったばかりだ。たった1試合でわからない。前2シーズンで感じた熱さはそれほど感じなかったが、それでも新生ザスパクサツ群馬への期待は感じる。それが開幕第1戦を終えたところでの率直な感想だ。