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群馬から2020東京五輪日本代表へ!西邑楽高等学校 バレーボール 金田 莉実

2016/10/04

ROAD TO 2020 GUNMA→Tokyo 群馬から2020東京五輪日本代表へ!
vol.10 バレーボール
県立西邑楽高等学校 3年生
レフト 金田 莉実
『春高バレーは私の大会にしたいです!大学でも日の丸のユニフォームを着続けて東京オリンピックで活躍できる選手になれるように頑張ります』

――バレーボールとの出会いからお聞かせください。
金田莉実/バレーボールを始めたのは小学校5年生の時です。二人の姉の練習についていくうちに自分でもやってみたいと思いました。ところが最初の頃は全く上手くできませんでした(笑)。それでも練習を重ねるうちに、上達していくのが自分でも分かるようになり、それが楽しくて「もっと上達したい!」と思うようになりました。
――当時から身長は高い方でしたか。
金田莉実/はい。164㎝ありました。チームの中でも一番の長身選手でした。
――その後、高崎市立中尾中学校に進み群馬を代表するプレーヤーに成長します。成長へのターニングポイントはどこにあったと思いますか。
金田莉実/1年生の秋から先輩に混ざって試合に出させていただきました。まだまだ未熟な選手でしたが、武者(真司)先生にチャンスをいただいたのが大きかったと思います。武者先生はとにかく基礎を大事にする先生でした。中学入学当時から基礎を固める練習ばかりでしたね。それは試合に出場するようになっても同じでした。上手さは試合を重ねる中で自ら感じて学ぶものだという考えです。武者先生からはしっかりと基礎を教わりました。とても感謝しています。
――中学生になって気持ちの部分での変化はありましたか。
金田莉実/「自分で先頭に立ってやろう!」という気持ちが芽生え始めました。それが奏功しプレー面でも成長できたのかなと思っています。基礎練習って、実はすごく大変なんです。本当に疲れるんですけど、自分の中で「誰よりもきっちりやろう!」と心がけていたのは覚えています。
――部活での厳しい基礎練習以外に自宅でも練習していたのですか。
金田莉実/姉と一緒にパスの確認とか毎日やっていました。家に帰ると疲れも忘れていましたね(笑)。「バレーボールが上手くなりたい」と思って練習して、上達すると、さらにバレーボールが好きになって「もっと上手くなりたい」という心境です。今でもそうですけど毎日が楽しかったですね。
――ご自身の中で『全国で通用する』と思えるようになったのは何年生の時ですか。
金田莉実/高校生になってからです。中学生の頃までは自信はなかったです。
――当時のJOCの先生は「金田選手は全国でも3本の指に入るプレーヤーだ」と高い評価でした。
金田莉実/私も武者先生からそのように言われたことがありましたが、自分では、全く実感がなかったです。
――自信を持てるようになったのは高校生になってからということですが、西邑楽高校に進学を決めた理由をお聞かせいただけますか。
金田莉実/西邑楽高校進学の決め手は二つありました。一つは練習見学をさせていただいたときに勝者が醸し出す凄いオーラを感じたこと。もう一つは吉田(充昭)先生に教えていただきたいという気持ちがあったからです。
――すると、かなり早い時期から西邑楽高校への進学を決めていたのですか。
金田莉実/いいえ、かなり迷っていました。決断したのはJOCが終わったクリスマス過ぎでした。
――迷っていたというのは、やはり家から学校までの距離が遠いということですか。
金田莉実/それが最大の理由です。もし、西邑楽高校が高崎か前橋にあったら迷うことはなかったです。
――ご家族の方ともご相談されていたわけですね。
金田莉実/毎日のように話し合っていました。先ほど「迷っていた」と言いましたが、私の心の中では結論はすでに出ていたんです。「吉田先生のところに行って、バレーをやりたい!もっと上手くなりたい!」という強い思いが揺らぐことはありませんでした。
――住まいは西邑楽高校の近くに下宿する形にしたそうですね。
金田莉実/はい。親とも話して「それが一番いいだろう」ということで決めました。
――15歳で親元を離れるという決断をされたわけですね。寂しくなかったですか。
金田莉実/親元を離れるといっても同じ群馬県ですし。それよりも西邑楽高校でバレーボールができるという希望に燃えていました(笑)。
――中学生のバレーボールと高校生のバレーボールではどんなところが違いましたか。
金田莉実/全てが違っていました。ネットの高さやボールの大きさ重さはもちろん、打つボールの強さや試合でのスピードの速さ、練習メニューや練習に取り組む先輩たちの姿勢など、言い出せばきりがないくらい違いました。「相当、頑張らないとダメだ」と思いましたね。
――影響を受けた先輩はいますか。
金田莉実/二つ上の柿沼杏奈先輩(現群馬銀行グリーンウイングス)です。上手くて常に安定しているプレーとキャプテンとしてチームをまとめる力や振る舞いに憧れちゃいました。とってもかっこ良かったです。
――柿沼さんも金田選手のことを気にかけてくれましたか。
金田莉実/はい。とても仲良くしていただきました(笑)。
――先ほど「全国で通用すると思えるようになったのは高校生になってから」というお話でした。自信をつかんだのは何時頃ですか。
金田莉実/2年生の冬ですかね。新チームになってようやくです。
――だいぶ時間がかりましたね。大きな怪我もなかったと存じていますが。
金田莉実/大きな怪我はありませんでした。色々な要因があると思います。技術や体力的にはスピードとパワーでしょう。それに、2年生の時はチームの勝利に貢献できませんでしたから、自信は持てませんでしたね。
――高校生になってポジションをセンターからレフトに変更したということですが、これはご自身の判断ですか。
金田莉実/吉田先生のアドバイスです。「レシーブもできる選手になれるようにレフトをやってみろ」と言われました。私も将来のことを考えたらレシーブ力は絶対に必要だと思っていましたので、渡りに船じゃないですけど「お願いします」と即答しました。
――具体的にセンターとレフトではどんな違いがありますか。
金田莉実/レフトは色々なトスが上がってくるのが難しいとことです。なおかつ、後ろに回っても崩れない守備力が求められます。センターとの一番の違いは守りだと思っています。
――今はレシーブにも自信がありますか。
金田莉実/はい。あります!
――1年生と2年生を振り返って、それぞれを一言で表わすと、どんな言葉になりますか。
金田莉実/1年生の時は「成長のための一年」で、2年生は「自分の弱さを知った一年」でした。
――「弱さを知った」とは。
金田莉実/どんなに練習しても試合に勝てないところです。あと一歩のところで、勝てない、勝負を決めきれない弱さです。
――どのように克服されたのですか。
金田莉実/キャプテンになったことで「良くも悪くも自分が先頭に立ってやらなければいけない」という状況になったことを逆に利用しました。自分にも周りの選手にも厳しく要求することで強さが出てきたようです。
――吉田先生は1年生の夏までにその代のキャプテンを決定すると聞いています。金田選手は何時頃キャプテンの命を受けたのですか。
金田莉実/入学直後です。「自分に(キャプテンが)来るな」と覚悟していました(笑)。1年生の時から「自分がキャプテンだったらどうするのか?」考えながら日々の練習に励んでいました。
――キャプテンとしてインターハイ出場、そして全国の舞台で勝利を掴みました。
金田莉実/自分の将来にとってインターハイ出場と勝利は大きな意味を持つと思っています。
――今夏、見事に全国高校選抜(日本代表)に選出されました。
金田莉実/吉田先生から選出の一報を聞いたときはビックリでした。正直「無理かな」とも思っていたので(笑)。選考会合宿では今の自分の力を全て出し切れたので、たとえ選出されなくても悔いはなかったです。ですが、選んでもらえて本当に嬉しかったです。
――「自分の力を出せた」とはどの部分ですか。
金田莉実/積極性や元気のあるところと、プレー面ではスパイクもレシーブもできるというのを見せられたことです。
――全国高校選抜のコーチやスタッフからどんな言葉をかけられましたか。
金田莉実/「総合的に上手い選手だからレベルの高い試合をしていけばもっといい選手になる」「もっと力をつけること。世界と戦うためにはパワーも必要だよ」と言われました。
――その言葉を聞いていかがでしたか。
金田莉実/嬉しかったです。この先、どんな苦しい練習や厳しい場面でも、この言葉によって必ず乗り越えられる気がします。
――ご自身のプレーヤーとしての長所をお聞かせいただけますか。
金田莉実/高さとしなやかさです。多くの方から「しなやかだね」と褒められます。身体が柔らかく股関節の可動域が広いのがしなやかさの要因だと思います。
――最後に今後の目標をお聞かせください。
金田莉実/春高予選では他校が「手も足も出ない」と言うぐらい圧倒したいと思います。春高では全国に西邑楽の名を轟かせるような勝利を積み重ねたいですね。昨年度の春高バレーをTVで観て、同学年で栃木県出身の黒後愛選手(下北沢成徳高校)にライバル心がメラメラと燃えました。今年度は私の大会にしたいです!高校卒業後は大学に進学の予定です。大学でも日の丸のユニフォームを着続けて東京オリンピックで活躍できる選手になれるように頑張ります。

<県立西邑楽高等学校 女子バレーボール部 吉田充昭先生から見た金田莉実選手の長所>
 全国高校選抜(日本代表)の選考合宿には呼ばれると確信していましたが、そこでしっかり自分をアピールできたことを高く評価しています。「度胸がついたな」と感心しています。コミュニケーション能力が高いところも評価されたのだと思います。プレーヤーとしての長所は何と言っても身体のしなやかさです。女子の長身選手でこれだけしなやかで身体を自在に操れる選手というのは極めて希少な存在です。技術的にはオールラウンドにプレーできるのが特徴です。世界と戦う上でレシーブができない選手は厳しいので彼女のようにレシーブが上手い選手は貴重だと思いますね。また、性格的にも前向きで、へこたれることがあっ全日本ユニバやU―23日本代表、ても、しっかり気持ちを切り替えられる選手です。
 とても伸び代が大きいのでスピードとパワーにさらに磨きがかかれば全日本ユニバやU―23日本代表はもちろん全日本から声がかかる選手になると思っています。是非、本気で東京オリンピックを目指してほしいですね。
(2016年9月9日取材)

Profile
金田 莉実(かねだ りみ) 
ポジション:レフト 
出身中学校:高崎市立中尾中学校
バレーボール開始年齢:11歳
小学校時代の所属チーム:Tクラブ
身長:179㎝
利き腕:右
今年度の主な大会成績:インターハイ出場、関東大会出場
主な代表歴:全国高校選抜(日本代表)、U19日本代表候補、2016ジュニアオールスタードリームマッチ、JOC群馬選抜
プレーヤーとしての長所:高さ、しなやかさ 
憧れ・目標とする選手:木村沙織選手 
ライバルとして意識する選手:すべての高校生 
パワーを与えてくれる音楽:DREAMS COME TRUEの「何度でも」*古い曲もけっこうよく聴きます
西邑楽高校で学んだこと:バレーを楽しくやること
吉田充昭先生の言葉で最も心に残るもの:成長なくして成功はない
得意な科目:音楽
好きな言葉:1人では強くなれない